無機系環境処理剤PSF
  ペーパースラッジ及び無機系環境処理剤PSF

 
ペーパースラッジ及び無機系環境処理剤PSFについて
 

PSFは、PS灰を母体とした無機系の環境処理用薬剤

ペーパースラッジ焼却灰(以下「PS灰」という)は、ケイ素、カルシウム、 アルミニウムなどを主成分とした多孔質材料です。

平均細孔35ナノメータ(nm)、比表面積4㎡/g  の無機系吸着材で、消臭剤・化学物質吸着材・保水剤・調湿剤など多岐に渡る用途が期待されています。

 

 

特長及び安全性について

● 特 長

  1. 広範囲pH領域(pH3~12)に効果的で、pH調整が不用です。
  2. 高濁度の水質に対しても低い添加率で、高い凝集効果を発揮します。
  3. 塩素等の酸化剤の使用量の低減が可能です。
  4. 水処理装置のパフォーマンスの向上が図れます。
  5. 池水・湖水・地下水・産業排水・土壌有害金属類・放射性物等の処理に使用可能です。

● 安全性

ペーパースラッジの焼却灰を主原料とした凝集剤で、ダイオキシン類及びカドミウム等の有害物質は検出されず、排水処理は勿論、中水処理や飲用水の原水の前処理にも安全です。    

 

 

用途及び使用方法について

● 用 途

  • 井戸水の前処理(RO膜・UF膜・MF膜)・・・・フミン質・鉄・マンガン・フッ素・ホウ素・リン等の処理
  • 池水・湖水の前処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アオコの処理
  • 米のとぎ汁の汚濁物質処理・・・・・・・・・・・・・リン・COD・BODの処理
  • アスファルト・コンクリート切削水の処理・・・切削水の再利用・産業廃棄物の減容化
  • 土木工事排水の処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・産業廃棄物の減容化
  • コンクリート製品の製造排水の処理・・・・・・生コンミキサー車の洗浄水・砂利再利用
  • ● 使用方法

  • PSFは、凝集剤・凝集助剤(pH調整剤等)の代わりに一剤で簡単処理が可能です。
  • 撹拌1~2分の短時間で、凝集フロックが形成できます。
  • 特に、フミン質(フミン酸、フルボ酸等)含有原水の処理においては、次亜塩素酸ソーダ等の薬品酸化処理の前に、先に凝集処理することにより、高い除去率を得るとともに、塩素酸化により 生成されるトリハロメタン等の副生成物の生成を抑制することが可能です。
  • 添加率は原水の水質によりますが、標準添加率は0.1%~0.5%と低く、高い凝集効果を発揮します。
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    PSF凝集実験結果


    PSFの濁水処理の特徴

    生コンミキサーで生コン工場等に搬送し、水洗いで砂利、粗砂、スラッジ(細砂とセメント汚泥)に砂利、粗砂は素早く(すぐに固まってしまうので)再生骨材として利用します。

    スラッジは固まらない様にタンク等に保管し、水切りをしてから産廃物処理をしています。

    PSF( J-45G)を投入して分離処理をすると、砂利、粗砂は放置しても固まらなくなります。

    生コンより回収可能な骨材(細砂、砂利)は全体の約80%で、再生スラッジは約20%になります。

    某大学の研究結果では、再生骨材で作ったコンクリートは、バージンの材料で作ったものより高い強度を持つことが確認できました。それは、骨材表面に付着した微粒分がPSFの分離作用によって凝集・沈殿し、スラッジになったからと考えられます。更に、PSFを添加して4週静置後脱型したところ、添加した後の回収細骨材は骨材同士で固化しないことが確認できました。PSFを使用した 回収細骨材は、水だけを使用して洗浄で回収した細骨材よりも微粒分が少なく、密度、給水率が多くなり、屋外において静置されても固化する懸念が少なく、再度の練り混ぜに耐えうることが 確認できました。

    スラッジは細砂と石灰などセメントの原料に分離し、セメント特有の粘質は有しません。

    スラッジは、細砂や石灰、泥等なので、モルタルの素材としての再利用が可能となります。

    分離処理したあとの水は、アルカリ性であるが、洗車やスラッジの加水用として再利用できます。

     

    災害時等におけるPSFの使用例(生活用水処理)

    (1) 用意する物

  • バケツ等の入れ物
  • 撹拌棒
  • 水を濾す布
  • 薬剤 PSF J-55Z

  • (2) 使用方法
    ・バケツ等の入れ物に100リットルの濁水を取り、PSFを200グラム(0.2パーセント)投入して、すぐ1.5分間急速攪拌、1分間程度静置した後、再度1分間ゆっくり攪拌します。
    ・他のバケツ等の入れ物に布を張り、攪拌終了後の水を濾します。

     

    PSFを使用した濁水処理のメリット

    (1)設備の簡略化

    原水の水質が悪い場合(特に高濁質水等)、RO膜装置が大型化になり、 頻繁な膜の薬剤洗浄や交換、メンテナンス作業が必要となります。そこで、PSFを用いた一次処理により、微細な固形物を凝集処理することができ、 上記の諸問題を解決することで、RO膜の耐久性、更に装置の簡素化が図れます。

     

    (2)メンテナンスなど管理コストの低減

    RO膜に対する負荷の低減やメンテナンスが容易で、維持管理費の低減が期待できます。

     

    (3)沈殿処理した固形物の処理においても、環境負荷が大幅に削減可能です。

     

    残コン・戻りコン処理におけるPSFの利用について

    国土交通省総合政策局の調査によると、残コンクリート(以下「残コン」という)・戻りコンクリート(以下戻りコンという)の発生量は生コン出荷量の約1.6%で、全国で製造されるコンクリート1億立方メートルに対して、年間150~200万立方メートルに及び、看過できない大量の廃棄物を生み出す結果となります。

    残コン・戻りコンの大量発生は、その廃棄処理費用が経営を圧迫することだけでなく、環境への影響も大きいため、その削減は大きな課題となっています。

     

    PSFの残コン・戻りコン処理のメリット

    PSFを用いた戻りコン・残生コンの細骨材の回収・再利用は、
    産業廃棄物が出ない事など、環境に配慮出来る

    1. 生コンミキサーの戻り生コンにPSFを使用すると、生コンがドラム内に付着せず、ドラム内の洗浄が容易になります。

    2. 洗浄水の使用量が大幅に削減でき、運転者の作業負荷も軽減可能です。

    3. 分離を確認した後は、ドラムを回転させずに生コン工場に戻る事ができますので、騒音の減少や 燃費の削減、車両の耐用年数が延びる等の効果が期待されます。

    4. 生コン工場での後処理でも、少量の洗浄水で分離洗浄が可能となります。

    5. スラッジの保管・処理は容易になり、プレスされ分別した後、固形物は長期保存し、二次製品の 材料として再利用 する事もできます。

    6. 薬剤PSFにより分離処理された戻り生コン等は、100パーセント再生骨材等として再利用する事により、産廃処理費の削減や骨材等の仕入れコストの削減を図る事ができます。

    7. ドラム内に粘り付いたセメント付着物の削り作業に対する手間などを省く事ができます。

     

     


     
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